『水曜どうでしょう』の「テレビは権威ではない」ものづくりを手放したローカル局とキー局の未来へ。藤村僕は「楽しい
ことがやりたいです」っていうヤツを信頼しないようにしています。その番組は決して楽しんでやっているわけではない。楽し
める状況を作っているだけです。しかし、今は視聴率がすべてだとは思っていないです。DVDやグッズの売り上げでコンテンツの
価値は変わりますから。「
水曜どうでしょう グッズ 」は1999年に北海道で20%近い視聴率を記録したが、それ以降、数字は上がってい
ない。そもそも視聴率が取れなければ、テレビ局で番組を作る意味がない。要するに、大事なのは視聴者が本当に面白いと思っ
たのかどうか。ローカル局は視聴者の顔が見えるから強いです。数字が少し上下したくらいであたふたしない。だって僕たちが
迷い始めたら、番組は変わってきちゃうでしょう。やっぱり「「水曜どうでしょう 」は相変わらず」と言われないです。
ロケ中は番組を面白くすることだけを四六時中考えてます。それは大泉くんにしても鈴井さんにしてもそう。現場の人間が
面白さキツさ怒りも含めて「本気」ではなければ、見ている人に伝わらないです。だから「楽しそうだよね」と言われることに
は違和感があります。今シリーズも平均で15%です。今より99年の方が面白かったかというとそうじゃない。数字だけを追って
いると本質を見失うことがあるのも事実です。